マンションの寿命は長いです
一般に、マンションの寿命は一般的に考えられている年数よりも長くなることがあります。
国土交通省のデータによると、マンションの主要な建材であるコンクリートの寿命は、良好な条件下では約100年、厳しい条件下でも約50年とされています。
また、建物全体の平均寿命(残存率が50%になるまでの期間)は、鉄筋コンクリート系住宅で68年、鉄筋コンクリート系事務所で56年とされています。
したがって、建築から約60年ほど経過したマンションでも、問題なく住み続けることができます。
ただし、管理状況によっては、寿命に達する前に建て替えや解体が行われることもあります。
この点については、後ほどデメリットについて詳しく説明いたします。
住宅設備のリフォームは必要です
快適な住環境を手に入れるためには、建物だけでなく設備の状態も重要です。
建物が問題なくても、経年劣化により設備の交換が必要になることがあります。
主な設備の寿命は次の通りです。
システムキッチンの本体(天板やシンクなど)は10〜20年、ガスコンロやIHクッキングヒーターは10〜15年、レンジフードや水栓は10年、食洗器は10年、ユニットバスは15〜20年、トイレは10〜15年、洗面化粧台は10〜15年、給湯器は10〜15年、エアコンは10年です。
耐用年数は目安であり、ほとんどの設備は約15年で交換が必要とされています。
中古マンションの築年数によっては、設備の交換が最近終わったばかりの場合もありますが、将来的にはリフォームを考慮する必要があります。
そのため、リフォームにかかる費用も考慮しておくことが重要です。
参考ページ:中古マンションの耐用年数|築年数が経過した物件の選び方を紹介
築年数が経過した中古マンションを購入するメリット
築年数が経過している中古マンションには、新築や築浅の物件にはない独自の利点が存在します。
以下では、その利点を3つ紹介いたします。
築年数が経過した物件なら購入価格を抑えることができます
築年数が経過した物件は、その魅力の一つとして、何と言っても購入価格を抑えることができる点があります。
2022年1月から3月の間に公益財団法人東日本不動産流通機構が行った調査によれば、首都圏においては、築年数ごとの平均成約価格が以下のように推移しています。
築5年の物件の平均成約価格は約6,486万円、築10年の物件は約6,083万円、築15年の物件は約5,358万円、築20年の物件は約5,045万円、築25年の物件は約4,109万円、築30年の物件は約2,782万円、そして築30年を超える物件は約2,108万円となっています。
つまり、築25年を越えると中古マンションの価格は大きく低下する傾向があるため、お得な条件で物件を購入することができるのです。
さらに、築30年を超えると価格の下落がほぼ止まり、値崩れしにくいというメリットもあります。
つまり、長い経年劣化期間を経ても価格が安定するため、将来的な投資や再販売時に損をする心配が少ないのです。
このように、築年数が経過した物件は購入価格を抑えることができる上に、築30年を超えると価格の安定性が高まります。
そのため、将来を見据えた賢い不動産投資の選択肢として注目されているのです。
マンションは長く住める